お知らせ
2025/02/18
ご挨拶
Empty your mind, be formless, shapeless – like water.
「心を空(から)にしろ。形を取り去れ。型を捨てろ。水のように」
Now you put water into a cup, it becomes the cup,
「カップに水をそそげば、水はカップの形になる」
you put water into a bottle, it becomes the bottle,
「ボトルに水をそそげば、ボトルの形になる」
you put it in a teapot, it becomes the teapot.
「ティーポットに水をそそげば、ティーポットの形になる」
Now water can flow, or it can crash.
「そして水は流れることも、ものを砕いたり壊したりもできる」
Be water, my friend.
「友よ、水になれ」
こんにちは、今回大会長を務めさせていただく熊本労災病院 土井英樹です。上文は、ブルース・リーがハリウッドスターを目指してアメリカにわたり、様々な苦難に立ち向かい、時には想像を絶する妨害や差別とも向き合いながら見事に成功を収めた時のインタービューで答えたものです。NHK「映像の世紀」でたまたまブルース・リーの特集を視聴する機会に恵まれ、感銘を通り越して私の心奥深くに突き刺さり、不覚にも涙してしまいました。
私もかれこれ20年以上、下肢虚血の診療に関わらせていただいています。フットケアや創傷処置・管理に携わる方々あるあるですが、自分の熱意とは裏腹に当初は周りに理解のある仲間も少なく、ごく少数(時には単身)で道なき道を切り開いてきた、まさにブルース・リーのような人生を送ってきた方々ばかりだと認識しています。自分の思い描いていたように物事が順調に進まないことばかりで時には頓挫してしまったり、一生懸命に取り組んでいてもまわりの人の協力を得られず、それどころか無遠慮かつ無責任な言葉まで投げかけられ、「どうして?」と涙に暮れる日々を送ったりした方も多いことと思います。そんなときに、ついつい怒りや苛立ちから相手を責めて強引に自分の意思を押し通そうとして衝突したり、うまくいかなかった自分を責めて自己嫌悪に陥ってしまったりしたことも一度や二度ではなかったのではないでしょうか。また患者さんにおいても、創傷の状態はもちろんのこと、性格や嗜好、生活環境、家族のサポート体制などその取り巻く環境はほんとうに驚くほど千差万別で、しっかりした対応ができるのか正直自信が持てない状況の連続で、悩ましい悶々とした日々を送っているのではかと思います。
ブルース・リーの言葉は、そういう厳しい状況にあるときの一つの答えではないかと思います。水のように形を取り去り、その状況や相手に自分から順応してみるようにすると、不思議と自然に道が開けたり、物事もスムーズに運べたりするような経験をされたこともあるかと思います。水は一見無のような存在として振る舞いながらも、一方では確固たる意志を持っているようにも振る舞います。水はカップやボトルの形になっても水であることには変わりありません。つまり水は水であるという普遍的・絶対的な存在ですが、限りなくしなやかでありながらも時には想像を超える力強さを発揮するというなんとも変幻自在で魅力的な存在でもあるわけです。このような水のような生き方を同じ志をもつ仲間で目指しましょうという意味を込めて、
“ Be Water, our Comrades! 〜仲間たちよ、水になれ!〜 ”
としました。my friendをour comradesにしたのは、comradesには「苦楽をともにする仲間」という意味があるからです。
水はまさにフットケアや創傷処置・管理には必要不可欠の存在であり、極論すると水がなければわれわれは全く何もできないとさえ言えます。ここ熊本は阿蘇山から「火の国」と称されますが、一方でその阿蘇山の火山灰による土壌の恩恵を受けて豊富な地下水を有し「水の都」としても有名です。何気に水道水が美味しく飲めて、こんなに水に恵まれたところもなかなかないと思っています。熊本で初めて開催するという意味でも、今回は「水」をキーワードにテーマを考えてみました。ちなみにブルース・リーは熊本にゆかりがある宮本武蔵の -五輪の書- を愛読していたとも言われています。少々強引なつながりと流れになったかもしれませんが、この学会に参加する方々の「志は一つ!」という気持ちを込めて、今回以下のような企画を準備中です。
- 地域でいかにして足の健康を維持し、また足病のケアを継続して取り組んでいくのか 〜熊本での訪問診療や看護の実態と課題を知る〜
- 地域でのフットウェアの理解と普及を考える
- 形成外科医が居る?居ない? 〜各病院での円滑な協力体制を議論する〜
- 気軽に取り組める! 足にもよく効く運動リハビリを体験する
熊本大学 辻田賢一教授のご理解とご協力により、「熊本県心臓リハビリテーションプロジェクト」と共同開催予定 - 虚血肢に優しい透析療法を考える/下肢静脈うっ滞性皮膚病変をみんなで考える
- 基礎から教えてシリーズ:弾性ストッキング、フットケア、創傷処置、フットウェアの自由参加体験コース
- 日頃触ることのないカテーテル治療のデバイスを実際に体験してみよう!
- 衝撃の体験!〜自分の微小血管の流れを自分の目で見ることができるぞ!〜
発想力に乏しい頭でとにかく一生懸命に考えてみました。どうぞ皆さんぜひご参加いただき、楽しく有意義な一日を過ごしていただけたら幸いです。
第7回日本フットケア・足病医学会九州沖縄地方会学術集会
会長 土井 英樹(熊本労災病院)
開催概要
■テーマ:
Be Water, our comrades!~仲間たちよ、水になれ~
■会期:
2025年10月11日(土)~12日(日)
■会場:
くまもと県民交流館パレア
■会長:
土井 英樹(熊本労災病院)
■運営事務局:
特定非営利活動法人リアルワールドデータを構築し明日の医療を支援する会 コンベンション事業部
電話:080-3905-8745 Mail:info@jfcpm-kyushu7.jp
プログラム
準備中演題募集
準備中参加登録
準備中登壇者へのご案内
準備中参加者へのご案内
準備中ポスター・チラシ・幕間スライド設置申込
準備中アクセス
くまもと県民交流館パレア
参考:https://www.parea.pref.kumamoto.jp/access.html
お問い合わせ
運営事務局:
特定非営利活動法人リアルワールドデータを構築し明日の医療を支援する会 コンベンション事業部
電話:080-3905-8745 Mail:info@jfcpm-kyushu7.jp